モンティホール問題|「確率の直感に騙されるな!」
【対象年次:中学二年~】
みなさんこんにちは!
中高生にも分かる数学のお時間です。
今回は「モンティホール問題」という有名な確率の問題に関する記事です。
この問題は中学生で習う範囲でも十分に理解できるのに、世界中の人々が騙されてしまったという何とも癖のある問題だったと言われています!
本質は簡単なのに世界の有名な大学の教授ですら騙されてしまったというのは、確率の「怖さ」や「面白さ」を感じることができて何だか面白いですよね。
では早速、モンティホール問題とはどのようなものなのか分かりやすく説明しましょう。
これが世を騒然とさせた「モンティホール問題」です。
ちなみに、3つの箱のうちボブが中身を見せてくれる箱は必ず「何も入っていない箱」なので、今残っている2つの箱のうちどちらかには必ず100万円が入っていることになりますね。
「…いや、どっちでも同じやん。中身わかんないんだから」と思いますか?
お恥ずかしながら、僕も最初は「同じやん。どっちもじゃないの?」と思っていました。
しかし、これがこの「モンティホール問題」の深い深い落とし穴なのです…ガクブル
結論から言うと、なんと
のです!!!
…マジでヤバいですよね。(笑)
直感では間違いなく変えようが変えまいが確率は変わらないのに、真実は直感とは全く異なる結果になってしまうのです( ゚Д゚)
(逆に直感でこれが分かった方、才能あります)
信じられない人は近くにいる人を誘って実験してみるといいでしょう!(紙を3枚用意して〇を1つ,✕を2つ書けば再現できます。あなたがボブ役をやってあげてくださいw)
「最初に選んだ紙から絶対変えない場合」と「必ず最初に選んだ紙から変える場合」をそれぞれ10回ずつやってみると、
おそらく「絶対変えないときの〇を当てる確率」は「必ず変えるときの〇を当てる確率」の半分くらいになっているのことでしょう…
では、なぜそんなおかしなことになるのか(実際には何もおかしくないんだけど)解説します!
意外と考え方の本質は簡単です。次のように考え方を変えてみましょう。
①あなたが最初に選んだ箱から変えないときに100万円を当てられるのは、あらかじめ3つの箱のうち1つあるアタリの箱を選んでいた場合なので、その確率は
になります。当たり前っちゃあ当たり前ですねw
②あなたが最初に選んだ箱から変えたときに100万円を当てられるのは、あらかじめ3つの箱のうち2つあるハズレの箱を選んでいた場合なので、その確率は
になりますよね!
どうですか?確かに②の確率(変えたときに当たる確率)は①の確率の(変えないときに当たる確率)の2倍になってますよね。
ということで、再度選択権を与えられた際には「最初に選んでいない方の箱に変えた方」が2倍得するということになります!
このように、確率の問題では「直感」と「結果」が大きくズレる事例が多々あります。
この「モンティホール問題」も見方を変えれば単純なのに、ボブのような変な登場人物が現れると惑わされてしまいます…
なので、みなさんも確率の問題を考えるときはよくよく注意しましょう。
確率の世界では正しいと思える直感ですら、真実とは限らないのですから…
「中高生にも分かる数学」では数学が苦手な人にも非常に分かりやすい記事を心がけています。
他にもいくつか記事があるので、ご覧いただけると嬉しいです!
では、また他の記事でお会いしましょう!