エルデスシュトラウスの予想を証明!①(場合分け法)
こんにちは。アマチュアで数学を研究している者です。
今回はErdős–Strausの予想(エルデスシュトラウスの予想)についての研究成果についてお話ししたいと思います。
エルデスシュトラウスの予想は未だに数学上の未解決問題です。
プロの数学者ですら未だ解決できていないのに、アマチュアがそんな簡単に証明を導き出せるはずがありません。
…しかし、アマチュアにでも部分的な証明ならば与えることはできます。
この成果はエルデスシュトラウスの予想の完全な証明ではありませんが、エルデスシュトラウスの予想に興味を持ってくれる人が増えてくれたら幸いです。
それでは本題に入りたいと思います。
エルデスシュトラウスの予想とは以下のような命題です。
2以上のすべての自然数nに対して
を満たす自然数x,y,zが必ず存在する。
これは中学生くらいなら簡単に理解できる命題であると思います。
私は高校2年生のときにこの問題と出会ったのですが、かなりとっつきやすいというか考えやすい問題だと思った記憶があります。
たとえば、n = 5のときどのような数がx,y,zが当てはまるかというと
などが成立するので
(x,y,z) = (2,4,20) = (2,5,10)などのx,y,zが見つかります。
ではn = 10のときどのようなx,y,zが解となるのか考えてみます。
計算してもらうとわかるのですが、n = 10のとき
(x,y,z) = (4,8,40) = (4,10,20)などが解となります。
これによって気づく人もいると思いますがn = 10のときの解はn = 5のときの解の2倍となっていることがわかります。
一般的には、
nが素数pのとき
を満たす(x,y,z)が存在するならば、
nがpの倍数kpのとき
と書くことができるのでなんらかの数の倍数であれば必ず解が存在することがわかります。
よって以下の重要な事実が得られます。
「nが素数のとき解が存在するか確かめればよい」
また、n = 2のとき
と書けることと、
n = 4k+3(kは負でない整数)のとき
n = 8k+5(kは負でない整数)のとき
n = 24k+17(kは負でない整数)のとき
という恒等式を用いることで大半の数に対する解の存在性が証明されます。
しかし、このときn = 24k+1型の素数については証明が与えられていません。
この場合の数は不規則な解を持ち、恒等式が作ることができないのです。
さらに場合分けを行えば、n = 120k+73,120k+97の場合も証明することができますが、このときn = 120k+1,120k+49の場合恒等式が作ることができず考えなくてはいけない問題として残ってしまいます。
極論を言えば、頑張って場合分けをすればそれは無限に行うことができ、問題として範囲は無限に狭くなっていきますが、逆に場合の数は無限に大きくなっていってしまいます。
そのことはn = 24k+1型の素数を考えるときには1つの場合であったのが、さらに場合分けすることで120k+73型の素数、120k+97型の素数を除外することができて範囲は狭くなったものの、場合は120k+1,120k+49の2つに増えていることからもわかるでしょう。
このことから場合分けによる方法でエルデスシュトラウスの予想は証明不可能であることが予想できます。
また、ディリクレの算術級数定理
「aとbが互いに素なとき、ak+b型の素数は無限に存在する」
という事実からどんな場合を考えてもそのタイプの素数は尽きないということがわかるのでやはりどちらにしろ場合分け法は得策ではありません。
場合分け法でエルデスシュトラウスの予想を証明しようとしている人は今すぐ諦めましょう!!
次回は場合分け法から一転して「解の形式・構造」を考えてみることにします。
それではみなさん、また会いましょう。
~エルデスシュトラウスの予想の部分証明に関する記事のリンクです~