【完全解説!!】正五角形の作図方法
【対象年次:中学三年~】
みなさんこんにちは!
中高生にも分かる数学のお時間です。
今回は正五角形の作図方法について解説したいと思います!
これは僕が中学生のときに数学の先生から教えてもらった方法で、当時の僕はその方法のかっこよさと正五角形の美しさにただただ魅了されてました。
それでは、そんな正五角形の素晴らしい作図方法についてさっそく見ていきましょう!
正五角形とは?
まずは正五角形がどんな図形なのか、おさらいしておきましょう。
正五角形とは、すべての辺の長さおよび内角が等しい五角形のことです。
当たり前と言えば当たり前ですね笑
では正五角形の一つの内角の大きさはどうなるでしょうか?
これは多角形の内角の和の公式を使えば簡単に求められますね。
n角形の内角の和は
で表されるので、五角形の内角の和は
となります。
また、正五角形は五つの内角がすべて等しいので、一つの内角の大きさは
となります。
なんだか中途半端な数ですが、このという角度が正五角形の性質に大きく関わってきます!
正五角形の性質
正五角形には面白い性質があります。
それは一つの頂点から引いた二つの対角線はその頂角を三等分するというものです。
なぜそうなるのか、考えてみましょう!

正五角形の一つの頂点から対角線を二本引くと、両端に二等辺三角形ができますよね。
この二等辺三角形の頂角は先ほど計算した通りです。
また、二等辺三角形の底角は等しいので、それぞれの底角の大きさは
となります。
※図形ではを黒い丸"●"で表すことにしましょう
このように左右の二等辺三角形の底角がどちらもという性質から、内角の残りの部分を計算すると
となるので、確かに二本の対角線は一つの内角を三等分していることが分かります。
これはなかなか美しい性質ですよね!
正五角形の対角線の長さ
次に、一辺がである正五角形の対角線の長さを求めていきましょう。
実はこの対角線の長さが作図において非常に重要です。
数学の先生にも、”対角線の長さを求めれば簡単に作図できるよ”と教えてもらいました。
では最初にネタばらしというか、正解の形を先に見せておきましょう。
ごちゃごちゃしていますが、あとで一つずつ丁寧に説明していきますので安心してください!

正五角形の対角線の長さを求めるにはまず、上図の水色とピンク色の三角形が相似であることを証明しなくてはいけません。
みなさん、三角形の相似条件は覚えていますか?
一応、中学二年で学習する内容で実は苦手な人も多いかもしれませんね。
まずは相似条件を見ていきましょう!
…はい、という感じでしたね。
これを覚えさせられますが、実際一番下のやつ以外は使うことはほぼないレベルです😂
もちろん今回も「二つの角がそれぞれ等しい」という条件を使います!
まずは水色の三角形ACDの底角を求めましょう。
三角形ACDは等辺がどちらも対角線である二等辺三角形なので、底角は等しいはずです。
これをもとに計算すると、
となりますね。
つまりということです。
これはそれぞれ黒い丸"●"二つ分になります。
また、ピンク色の三角形ABEの角度もそれぞれ求めていきましょう。
まず分かっているのは頂角という部分ですね。
次にの大きさを求めてみましょう。
これは三角形ABDに着目すると、
となることが分かります。
今度は三角形ABEに着目すると、
となることが分かりますね。
よって三角形ABEの底角もそれぞれ黒い丸"●"二つ分になります。
よって水色の三角形ACD、ピンク色の三角形ABEはそれぞれ頂角が、底角が
の二等辺三角形であり、「二つの角がそれぞれ等しい」という条件を満たすので相似ということが証明されました!
さて、無事に水色の三角形とピンク色の三角形が相似であることが分かったところで、今度は相似比から対角線の長さを求めていきましょう。
対角線の長さをとします。
このとき水色の三角形の等辺はもちろんで底辺は
となりますよね。
今度はピンク色の三角形に着目すると、等辺は同じく正五角形の一辺なのでになりますが、底辺はどうなるでしょうか?

上図を見てください。
三角形ABEは二等辺三角形なので、が成立します。
また、三角形EBCも底角が等しいので二等辺三角形であり、が成立します。
これらにより三角形ABEの底辺BEは、
となることが分かりますね!
相似な図形では対応する辺の比がすべて等しいので、
内側と外側を掛け合わせて、
となり、これを二次方程式の解の公式を用いて解くと、
なので、
となりますね!
やっと正五角形の対角線の長さを求めることができました!
作図についておさらい
実際に正五角形を作図する前に、「作図する」ということはどういうことなのかを整理しておきましょう。
数学における"作図"とは、
「定規とコンパスだけを有限回使って図形を描くこと」
と定義されています。
そして、ここで使う「定規」とは目盛りのない定規で、直線を引くためだけに使用できます。
また、「コンパス」はすでに作図した長さを測り取ったり、円を描くために使用できます。
これらの基本操作を組み合わせることで、様々な図形を作図することができます。
それでは作図のルールについて理解してもらったところで、ついに正五角形を作図していきましょう!
正五角形の作図方法
①底辺が、高さが
であるような直角三角形を作図し、斜辺の長さ
を作図する
②斜辺を延長し、長さを作図する
③斜辺を延長した線分の垂直二等分線を作図し、長さを作図する

①底辺が、等辺が
であるような二等辺三角形を作図する
※底辺の両端からそれぞれ半径の半円を描き、それらの交点を頂点とすれば作図可能
②その二等辺三角形の等辺の垂直二等分線を作図する
③二等辺三角形の等辺の両端から長さの線分をそれぞれ作図する

①同様に、真ん中の二等辺三角形の等辺の垂直二等分線を作図する
②二等辺三角形の等辺の両端から長さの線分をそれぞれ作図する
③一辺がである正五角形が完成する

という過程で正五角形が作図できます!
対角線の長さを求めるところまでが長いだけで、実際の作図自体はそこまで難しくはないと思います。
どうでしたか?内角がとか言われたときはどうやって作図するのか、そもそも作図できるのかすら怪しく感じましたが、ちゃんと作図できてよかったですね!
ちなみに残念ながら、正7角形は作図不可能らしいです。
そしてまさかの、正17角形は作図可能らしいです。
正7角形はできないのに、正17角形ができるのが意外過ぎますね笑
もし機会があれば正17角形の作図に関しても解説できればなあ、と思います!
正五角形と黄金比の関係
余談ですが、正五角形の対角線の長さは「黄金比」と呼ばれています。
みなさんは聞いたことありますか?
この黄金比という数は、「パルテノン神殿」や「モナ・リザ」などの建築、芸術作品のみならず、「ひまわりの種の配置」や「ウサギの繁殖問題」など自然界の現象などにも多く見られる数なのです!
そのほかフィボナッチ数列の比にも黄金比が現れるらしいです。
正五角形が美しく見えるのは、その中に黄金比が隠れているからなのかもしれませんね!
ではでは、今回はこれにて失礼します!お疲れさまでした~!
「中高生にも分かる数学」では数学が苦手な人にも非常に分かりやすい記事を心がけています。
他にもいくつか記事があるので、ご覧いただけると嬉しいです!
では、また他の記事でお会いしましょう!
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